化粧品の方が効果が高い?? 医薬部外品の矛盾

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化粧品と医薬部外品ってどう違うんでしょうね。

「薬用」とか「医薬部外品」って書いてると、なんか効果がすごそう・・・・

でも実は一概にそうじゃないんです。

医薬部外品では効果が高い商品が作りにくい我々業界のワケがあるんです。

今回は化粧品と医薬部外品の矛盾について説明します。

技術・金・時間 難易度高すぎ医薬部外品の製品認可

化粧品と違い医薬部外品は製品ごとに承認を受ける必要があります。

どんな内容だと承認が下りるのでしょうか。

医薬部外品は穏やかな効能効果を認めるものという意味があるので、

製品による有効性の証明が必要です。それに付随して安全性、安定性などの

証明も要求されるので、医薬品の承認に必要なレベルの課題をクリアしないといけません。

これには莫大な費用がかかり、技術的にも簡単ではないでしょう。

工場の設備も製薬会社みたいな無菌・クリーンルームみたいなのが必要となりますので、

超大手企業でもないとなかなか手が出せないのです。

国からのお墨付きを得るのは相当難しい話なんですよ。

でも市場には無名の企業が製造販売元の、医薬部外品が多くありますよね。

製造販売元ってことはその企業が承認を取った医薬部外品だってことなんですが。。

なぜでしょうか。

使用前例の範囲内であれば承認は簡単

医薬部外品では使用前例という言葉がよく使われます。

すでに承認された医薬部外品の内容と同じであれば、難しい審査の項目を省くことができるのです。

医薬部外品添加物リストってのがあります。

成分と使用量の一覧なんですが、使用前例内容が網羅されていましてね。

このリストの内容に従って処方を組めば承認を取るのは難しくないのです。

また美白や抗炎症の効果は、一定量の有効成分(薬用成分)の配合で得られますが、

有効成分も前例の範囲であれば難しい審査を省くことができ、簡単に承認が取れるのです。

市場に多くある医薬部外品は前例の範囲内の商品が圧倒的に多いのです。

企業責任のため自由度が高い化粧品

医薬部外品と違い、化粧品は販売名称を届出することで製造販売が可能です。

いちいち製品の処方の内容は厚生労働省が審査したりはしません。

名称の届け出をすることで、この製品はこの企業が責任を負うという登録をするわけです。

登録された企業はその商品について全責任をもってやってくださいというスタンスですね。

規制が全く無いわけではないですが、化粧品は企業の責任において自由に設計が可能になります。

原料の選択肢は医薬部外品添加物リストにこだわる必要がなく、いろんな成分で製品を構成することができます。

配合量も自分たちの思うままで決められます。

化粧品の方が効果あるかも

次に実際の案件を例に挙げてみてみましょう。

医薬部外品の案件例

まいど、今回はのようなご依頼で??

美白と抗炎症を謳える化粧水を作りたいので開発をおねがいします。

美白・抗炎症は効能効果になるので医薬部外品にする必要がありますね。有効成分などうしましょうか。

お客さんによく知られているイメージの良い成分がいいですね。

では美白にプラセンタエキス、抗炎症にグリチルリチン酸ジカリウムにしましょう。当社で知る前例だとそれぞれ0.1%の配合量になります。

 

 

他社の製品とは何か違うコンセプトを考えてほしいです。効果が高いものは作れますか。

医薬部外品は前例の範囲でしか申請がおりませんので、有効成分を多く入れたり、新しい美容成分を配合したりすることができないんですよ。ごめんね。

 

 

化粧品の案件例

まいど、今回はどのようなご依頼でしょうか。

新しい美白スキンケア製品を作りたいのです。40歳以上の年齢層を販売ターゲットにしています。多少コストをかけてもよいので、効果が高いものにしたいです。

効果重視ですと、美白の効能は謳えませんが化粧品で進めましょう。プラセンタエキスの新しい原料がありまして、ある程度まとまった量だと安く仕入れることができます。原液レベルで80%のプラセンタ配合にしましょう。抗炎症の効果があるグリチルリチン酸ジカリウムも0.3%配合して効果の高い製品にしましょう。

あら、ステキっ!!そんなに配合できるのですか。

まとめ

医薬部外品は「お薬」のようなイメージがあり、効果が高かそうにみえませんか?

テレビや広告で「厚生労働省・許認可」なんて大きな字で宣伝してたりして、

化粧品より断然良いものに感じられます。

お墨付きってことは確かに良いものだと判断できます。

しかし「良い」といってもどの視点でとらえるかで意味が変わってきますよね。

国が認めて効果や安全性が十分に検証されているので、間違いのないものであることは確かかもしれません。

一方で、ユーザーのニーズには「美容の効果が高ければより良い」という考えがあるはずです。

効果の高さで考えると、様々な制約の上でしか成り立たない医薬部外品は化粧品に劣る可能性があります。

市場にある医薬部外品の多くは、決められた成分や配合量でしか許可されないのです。

化粧品だからこそ、新しい美容成分も使えるし有用成分も自由に配合できます。

面白い商品もたくさん出てきて可能性が広まるというものでしょう。

ただ、逆に化粧品だからといって効果のある成分がたくさん入っているわけではありません。

成分を大々的に謳いながらも実際は製造釜に一滴しか入れてない製品も驚くほどたくさん存在するので、

その点については間違えないようにしましょう。

成分や効果で商品を選ぶ際は濃度保障をしている製品をオススメします。

有効成分」という言葉は使い方を区別します。我々は医薬部外品の場合に限り使用します。例えばプラセンタは美白の効果が期待できる成分ですが、化粧品で取り扱う際は「有用成分」とか「機能性成分」と表現することが多いです。

 

 

プラセンタ原液のご紹介

スノーデン社は機能性エキスを主に取り扱う化粧品原料メーカーです

プラセンタエキスの老舗で豚由来をはじめサラブレットの馬のプラセンタなんかも取り扱ってます。

化粧品もOEMで作ったりしてますので、実績がある分製品の質も信頼できますね。

私の知る範囲で、医薬部外品の有効成分として、プラセンタは0.1-3.0%ぐらいで有効性が認められています。

すべての成分ではありませんが、有効成分は濃度依存的に効果を増す性質があったりします。

プラセンタはブタや馬の胎盤から抽出したエキスで、成分の本質としては豊富なアミノ酸類が効いています。

化粧水やクリームに数滴、一緒に塗るといいですね。

どれぐらい入っているか分からない、配合化粧品を使うよりも確実でオススメです。

栄養が豊富なので冷蔵庫で保存すると安心かもしれません。

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