規制緩和 消毒用にエタノール製品を買う時の今後の注意点

消毒製剤 手ピカジェルを使用している画像

周知のとおりコロナウイルスの感染予防対策として、アルコール消毒剤の需要が高まっています。

製品の品切れが多い中、マスクのように価格が高騰している傾向も見られます。

実は我々化粧品の業界でもこういった案件を取り扱います。

業界の最新情報から、皆さんに今後注意してほしいことをお伝えしたいと思います。

消毒用エタノールは医薬品レベル

消毒用エタノールは、アルコールを薄めたり固めるだけなので作るだけならいたって簡単です。

難しい研究開発や製造の技術は要求されません。

しかし我々はこの消毒用アルコールを取り扱うことはできないのです。

それは許認可がが厳しいからです

本来これは医薬部外品に分類され、その中でも医薬品レベルのハイクラスな設備や管理が必要となり、

大手の本舗さんや製薬会社でしか取り扱うことはできないでしょう。

しかし、マーケット的には本来コンスタントに売れる製品でもないので、

大きな企業でも認可を取っておらず、急に製造販売することができないのです。

つまり今までやっていた一部の企業でしか供給できない体制でこのような状況となっているのです。

そこで政府は供給を増やすために規制を一時的に緩和することを通知しました。

認可が無くても一時的に消毒を謳えるのが今の現状

製薬会社レベルの企業でしか許可が取れない消毒用エタノールですが、

緊急事態ということで供給不足を補う臨時的措置が施行されています。

この通知により、似たような処方で製造した商品を消毒用エタノール同等品として販売することが可能です。

成分の構成としては、最低限70%のエタノールを含んでいればいいのでどの企業でも参入が簡単となります。

私の会社でもすでに何件か案件の話がきていました。

変な製品が出てくる可能性があり注意が必要

以上の理由でどんなレベルの工場、企業でも参入できる状況になりました。

消毒用エタノールは今どこもかしこも欲しがっているような状況です。

しかし、規制を緩和しただけでは問題は解決しないのです。

こうなると、次に発生する問題が原料不足です。

現在、エタノールやそれをジェル状にする増粘剤の原料が手に入りません。

企業としても原料メーカーから買えない状況になっています。

製品を詰める容器やスプレー用のノズルも手に入りません。(容器関係は中国関係も多いのでさらにキビシイ)

注文があるのに原料が無いので製品を作れない・・・

ただ・・・・・・

変な企業はそれでも利益を出そうと強引な手段に出ます。

最も懸念されるのは十分な濃度でないアルコール製剤が出てくることです。

現に知人のメーカーで原料が無いなら使用量を減らすみたいな話も聞きました。

そうなるとなんちゃって商品が出回ることになります。

今の状況ですと本当に紛らわしい製品がたくさん出てくる可能性が高いです。

製品を選ぶ際は十分に注意して、性質を確認してから購入しましょう。

効きもしない製品を使っていて感染でもしたら命に関わります。

アルコールを少なくして、代わりに入れてはいけないキツイ成分を配合した商品とかも怖いですよね。

分類としては化粧品か雑品で製品化するケースが発生するでしょう。

化粧品は届出が必要で、製造販売元が薬機上の責任を負います。配合成分もすべて記載されてます。

雑品は販売会社が記載されるだけで、中身もすべて書かれているかどうかわかりません。

選ぶのであれば化粧品で売られているものを買うのがいいかもしれません。

正直、今回の規制緩和については、このようなリスクを想定していないように強く感じます。

今後問題が発生したりした場合に、この内容も変わってくるのかもしれません。

新しい情報があれば随時流そうと思います。

また、消毒用製品については関連記事を参考にしてください。

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